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Posted by んだ!ブログ運営事務局 at

2023年10月22日

回天の船首は細い。

回天の船首は細い。そこから同時に何人もが飛び降りることはできない。

 つまり、一人ずつ飛び降りなければならない。

 おれたちがその順番をまっている間に、さすがに敵も迎撃態勢を整えたらしい。

 おれたちを迎え撃つのは、なにも銃だけではない。
https://note.com/ayumu6567/n/n5a9385640165?sub_rt=share_pb https://community.joomla.org/events/my-events/wutta-qing-baoga-erni.html http://ruth74.zohosites.com/ 甲鉄には、ガトリング砲がある。

 つまり、機関銃である。

『るろう○剣心』で、新撰組で文学師範や組長をやっていたをモデルにしたキャラクターが撃ちまくっていたあれである。

 回天の船首から甲鉄の甲板に、一人ずつ飛び降りるのである。
 これほどいい的はない。

 銃であろうと機関銃であろうといっせいに射撃すれば、いくらへっぽこな腕前であっても何人かはあてることができるだろう。

 しかし、史実とちがうことがある。それは、おれたちはそれを想定していることだ。想定し、対策を練っていることである。

 本来なら、飛び降りる時点で幾人もが撃たれて負傷するはずである。

 かくいうおれも、史実のなかではこの時点で負傷したのかもしれない。可能性としては、飛び降りるまでに負傷し、移乗するのをあきらめたのかもしれない。

『ビュオッ!』

 するどい音ともに、瓶が頭上を飛んでゆく。
 それらが甲鉄の甲板に落ちると、ちいさな爆発音とともに炎がひろがってゆく。

 そこらあたりにいる敵の兵卒たちは、悲鳴をあげて飛びのいたり這いつくばって逃げたりしている。

 俊冬と俊春メイドの火炎瓶である。瓶に油を詰め、布で栓をするという簡易的なものである。本来なら、ガソリンや灯油をつかう。が、どちらも入手できない。
 ということであれば、どんなものでも代用するしかない。

 実際のところ、甲板上にぶち当たっても不発におわるものもある。

 それでも、ないよりかはずっとましだ。

 副長や回天の乗組員たちが、必死に投げ込んでいる。

 火炎瓶攻撃にもめげず、おれたちを撃とうと射撃体勢に入っている銃兵にたいしては、容赦なくが飛んでゆく。

 なにせこちらには、古今東西をあわせても世界一であるスナイパーがいるのである。

 甲賀には操舵室の奥に身を伏せてもらっている。

 俊冬は回天の船首ちかくに立つと、自分でカスタマイズしたライフルで確実に敵の銃兵を撃ってゆく。

 しかも、相手の利き腕を撃ち抜くというはなれ業をやってのけるのだ。

 射殺ではない。は助かるよう、それでいて二度と戦場に立てぬよう、利き腕を撃ち抜くわけである。

 さすがは世界一のスナイパーである。

 回天から甲鉄に飛び降りる味方に照準を合わせた敵の銃兵を瞬時にみわけ、さして狙いを定めるでもなく撃つのだ。

 神業?

 そんな言葉も陳腐すぎる。

 あらためてその実力のほどを思いしった。

 島田、蟻通、安富、中島、尾関、尾形が順番に飛び降りる。
 常日頃から、体を動かしている。全員、アクションスターのごとく身軽である。

 さきに飛び降りたフランス軍の士官や兵卒たち同様、全員が無事に移ることができた。

 もちろん、伊庭とおれもである。

 蟻通が海上を指さした。

 一隻の軍艦がこちらに向かってくる。春日とあわせれば、ニ隻になる。

 史実では、回天は敵の軍艦に取り囲まれて集中砲火を浴びるはずだった。それにより、甲賀が被弾して死ぬのだ。

 だが、実際はたったのニ隻。

 先行した俊春の驚異的な身体能力と才覚により、本当はあらわれるはずだったほかの何隻かの軍艦は、航行できない状態になっているにちがいない。

 敵の軍艦に思いをはせている間に、甲板上に甲鉄の乗組員たちがそれぞれの武器をかまえておれたちをハチの巣にしようと居並び、銃を構えている。 

 それをみたフランス軍の士官や兵卒たちは、あきらかに鼻白んだ。じりじりと後退、つまりうしろにいるおれたちのほうへとさがりだした。

「はっはは!これはおもしろい」

 蟻通はうれしそうだ。

 その姿は、危機をむかえるごとにテンションがあがっていた「トラブルカモーン!」の永倉を髣髴とさせる。

 蟻通もまた、危地をむかえると発奮するタイプのようだ。

「わたしには、この局面を『おもしろい』って申される勘吾さんのほうが、より面白く感じられるけど」

 伊庭がうしろからささやいてきた。

「同感です」

 思わず苦笑してしまった。

 まったくもって、伊庭のいうとおりである。

「でかい図体にでかい態度のわりには、
  


Posted by energyelaine at 16:50Comments(0)

2023年10月03日

が間に入り、結局、母

が間に入り、結局、母成峠に決したというわけである。

 ちなみに、会津藩は南西にある会津西街道、南東の勢至堂峠、それと中山峠を警戒し、防備を固めている。会津藩は、敵はその三つの峠を進軍してくると予想したのである。

 つまり、見事に裏をかかれたというわけだ。

 ウィキによれば、敵の進軍が母成峠であるということを予想していたのが大鳥らしい。

 実際のところは、おれの知識である。俊春が、それを裏付けてくれたわけだ。

 幕末オタクであったことが、http://jennifer92.livedoor.blog/archives/33388317.html https://note.com/ayumu6567/n/n6695faa9963d?sub_rt=share_pb https://community.joomla.org/events/my-events/niyawarakai-xiao.html ある意味ラッキーだといえるかもしれない。


 そんなおれのプチ自慢は兎も角、副長が出発するまえ、すべての将兵のまえで告げた。

「ぽちの物見では、母成峠に敵の主力が迫っている。その数七千。指揮官は才知に長け、兵卒の士気は高い。しかもこれまでとはちがい、を抜かれれば、敵は若松城におしよせることとなる」

 伝習隊、会津遊撃隊、二本松藩、仙台藩、は整列をし、副長に注目してきいている。

 副長に告げられるまでもない。

 おれたちの数は、八百と敵にくらべて十分の一程度である。それでも、ここが踏ん張りどころで正念場ってことを、だれもが承知している。どのもめっちゃマジだし、副長の言葉をききもらしてはならぬとばかりに集中している。

 とくに会津藩の兵卒たちから、切羽詰まった感をひしひしと感じる。

 当然であろう。母成峠で敗れることは、事実上会津藩の壊滅に王手をかけることになるのだから「伝習隊が精度のいい銃をもっているとはいえ、敵はその何十倍もの銃や大砲をもっている。兵の数もそうだが、われわれが不利なことはあきらかだ。というわけで、敗れて当然ってわけだ」

 副長は、堂々と「敗れます」宣言をした。

 伝習隊と新撰組は兎も角、会津や二本松や仙台各藩の兵卒たちがざわめきはじめた。

「やかましいっ!」

 そのざわめきに、副長がキレた。

「最後までききやがれ。そう思っているのは、敵だ。その油断をつく。それでどこまでいけるかだ。ゆえに、いまここにいる全員、大鳥さんとおれに。をあずけてもらう。では、大鳥さんとおれのいかなるにも従ってもらう。従わねば斬る。それがいやなら、いますぐここから去れ」

 おれたちは、ちいさな村の田んぼに整列している。

 この田んぼだけではない。周囲にあるほとんどの田んぼが放置されている。

 会津藩の領内で、この村のように田植えができなかった村はいくつあるだろう。

 こういう状態では、食料も物資もない。年貢がないのだから、藩自体の収入も激減してしまう。

 かりに勝ったとしても、藩全体の生活がなりたたなくなってしまうだろう。

 会津藩だけではない。敵だってそうである。農民がかりだされていれば、結果は会津とかわりがない。

 つまり、どちらにとっても、っていうよりかは、戦そのものがあらゆるものを疲弊させるというわけである。

 一方で、武器商人等利益を得る者がたしかにいる。
 いつの世も、この法則は不変なのである。

 
 さきほどの副長の剣幕に、兵卒たちはしんとしずまりかえった。

 かれらは、土方歳三がいろんな意味で容赦のないことを噂できいてしっているであろう。
 たったいま副長が宣言したこと、つまり『に従わねば斬る』を、土方歳三なら確実に実行するということを、素直に信じたはずである。

 さらには、副長がもともとではなかったこともしっている。そんな副長にあそこまでいわれて、「やっていられるか」とか「馬鹿馬鹿しい」とか「パワハラじゃないか」とかいい、とっとと去ることはない。ではなかったこともしっている。そんな副長にあそこまでいわれて、「やっていられるか」とか「馬鹿馬鹿しい」とか「パワハラじゃないか」とかいい、とっとと去ることはない。
 がいかなるものかをみせてやる』

 ってな感じであろうか。

 実際、だれ一人として去らなかった。

「さすがは会津武士だな。ならば、大鳥さんとこのおれについてこい」

 副長は、イケメンに不敵な笑みを浮かべた。

 おれ様系の台詞を吐き捨てるところなど、さすがは副長である。
 一応、大鳥の名もだしてはいる。が、ほんとうに『ただだしているだけ』である。

 フツーなら、「この大鳥さんとおれについてこい」になるはずだ。それを、「大鳥さんとこのおれについてこい」ってきたもんだ。

 もっとも、副長は憎まれ役をかってでているのである。近藤局長のときと同様に。

 副長の真意は兎も角、ついに母成峠へと進軍を開始した。

 いつもの行軍よりかは緊張感に包まれている。
 どうやら、副長のムダにカッコつけた宣言が、いい意味でも悪い意味でも効果を発揮しているらしい。
  


Posted by energyelaine at 20:42Comments(0)
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