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Posted by んだ!ブログ運営事務局 at

2025年01月23日

お互い憎まれ口をたたきながら

お互い憎まれ口をたたきながら、近藤の部屋に足を踏み入れた。
八畳ぐらいの部屋には近藤や土方、そして井上の姿があった。



なに…この雰囲気…



近藤と対面して座る二人だが、途端に部屋の障子が開いた。



「すみません…遅くなりました」



山南さん…



井上の隣に眼鏡をかけた人物、山南は軽く頭を下げながら腰を下ろした。

山南の後にはぞろぞろと、原田や永倉、藤堂といった言わば、お馴染みの顔が部屋の中に足を踏み入れた。


近藤は咳払いを一つ、つくと唇を動かした。



「集まってもらったのは、他でもない「たのもう!!」……誰……


近藤の声を遮り、野太い声が響き渡り、門の方向を一斉に目を向ければ再び声が響き渡る。


「誰もおらぬか!!」


先程とは違う男の声が響き、道場主である近藤が腰を上げた。


「なんだなんだ!?喧嘩でも売ったか土方さん」


「なんで俺になんだよ」


「土方さんしかいねえだろ!?問題児は……。どうせ奉公先の女でもひっかけてその関わりあるもんが来たんじゃねえのか!?」


「んなことするかよ」


……原田さんの言ったこと、当たってる https://freewebads.biz/389/posts/1/1/2335274.html https://share.evernote.com/note/30ac369d-d554-26ae-a032-d08f99e5f941 http://addirectory.org/details.php?id=428803


呆れ顔を浮かべる土方をつついて遊ぶ原田。


少しばかり先程まであった緊張感はほぐれ、麗も苦笑いを浮かべていたが再びその表情が引き締まることになる。


帰ってきた、近藤の言葉によって……。




「道場やぶりだ」道場やぶり??なんで試衛館に……お金なんてないのに……


「近藤さん、どーすんだ。うけんのか」


「何を目的としてんだ。此処は金なんてねえぞ」


麗が心配そうに近藤に目を向ける間にも、原田や永倉に続き口々に疑問視する言葉が飛び交う。

当たり前だ。
金、名誉のためなら一流の道場に頼みを申し込むのが道場やぶり。


だが此処は試衛館。金もなければ、巷では有名な三流道場とまで呼ばれる貧乏道場だ。

男達の企みが分からず、皆、警戒心を露にしていた。



「私が「私がいきますよ、近藤さん」


そんな中、麗の言葉を遮り……声を上げたのは、沖田だった。


「私が「麗は少し黙って下さい」


「なんで「麗は師範代ではないでしょう」



……出る幕じゃないって、しゃしゃるなってこと……


沖田の鋭い流し目に、麗は思わず唇を噛み締めたが沖田はそのまま近藤に向き直った。


「相手の企みもわからないのに、みすみす道場主である近藤さんが出る幕ではないと思うんです。かといって、このたのみを断り逆恨みで変な噂を巷で立てられても困りますから、これ以上に」いつになく真剣な沖田の言動に一瞬だが静寂が訪れ、徐々に歓心の声が上がる。


「近藤さんが絡んだら、正論が言えるんですよね。沖田君は」

「どう言う意味ですか、山南さん」


「いやいや。悪い意味ではありませんよ??」


口許を上品に隠して笑う山南、本名……山南敬助の姿に沖田はふくれっ面を見せていたが沖田の言葉は正論だった。

相手のたのみと、その一方にこちらも、条件が出せるのだ。


早速、我先に!!
そうと言わんばかりりバタバタと原田や永倉、藤堂達が道場にかけていく中、麗は暫くその場に座っていた……。


「行かねえのか、おめえは」


声をかけたのは、土方だった。


「いえ「おめえも昔から変わらねえな、真面目すぎんだよ。悔しいんだろ、総司の言葉が」
  


Posted by energyelaine at 21:54Comments(0)

2025年01月08日

1月8日の記事

見る人全てが敵に見える。


「自分は蕎麦が食べたいっす!!」

「蕎麦ぁぁあ!?」


土方は気が抜けたような声で叫んだ。
市村の目線の先には蕎麦屋がある。


「ふぅ…」

美海は安堵の息を吐いた。
「てめぇら。食いながらでいいから聞け」


「うっす」

美海は茶碗から顔を上げながら答えた。
白い湯気が上がっている。


結局は沖田と美海がまだ腹が減ったというため、汁粉を買い、外で食べている。


「いいか?今から俺らは仙台に行き、そこから艦隊で蝦夷地へ行く」

美海も沖田も市村も頷いた。


「蝦夷地はまだ未開拓地だ。俺らはそこに新しい国を作る」

再び一同頷いた。


土方の説明を一通り聞いたときには汁粉はもうなくなる頃であった。



“テメーの国ぐらい最後までテメーで見送らせてくれ”


そう言い放った佐川。


“あんたは喧嘩師なんだろう?”


あの地に残った斉藤。


心配だ。
あれから何日経ったんだろう。


やっぱり移動手段は徒歩なわけだから、日にち感覚が麻痺している。


まさか藤堂、原田、永倉が合流して会津に向かっているだなんて思いもしまい。


ただ、心配だ。
その気持ちが強い。


「美海、そろそろ移動だ」

「行きましょう」

笠を深くかぶりなおして手を差しのべる沖田。


「……はい」


美海も笠をかぶると、その手を取った。


「…ゼェッ…ハッ…おいっ斉藤くん…」

荒い息が人気のない森に響く。

「佐川さん。俺は今は斉藤じゃありません山口です」

「すまねぇ。君みたいに有名になると過ごしにくいな。
山口くん。こりゃあ大分圧されてきたなぁ」

「えぇ」


斉藤は山口二郎に改名した。

会津に残ってから約1ヶ月後。https://blog.udn.com/a440edbd/181569999 https://classic-blog.udn.com/a440edbd/181573486 https://mathew.blog.shinobi.jp/Entry/8/
ついに会津は落ちた。
会津若松城に大打撃を受け、慶応4年閏9月22日、会津藩は降伏した。


それからも斉藤、佐川は遊撃隊を率いて個人で抵抗している。


会津は降伏したにも関わらず、未だに銃撃戦が続いている。


「……あいつはまだ無事だな…」


佐川は倒れている会津藩士を見つけると立ち上がって近づいた。

そして背負って草むらへ持っていく。


ガサッ…

「ごめんなぁ。また、全て終わったらちゃんと埋葬するからな…」

佐川は静かに手を合わせると戻ってきた。


斉藤は何も聞かずに佐川を見た。

佐川はただ、首を横に振った。


あの会津藩士はもう息絶えていたのだ。
佐川はそれを知っていた。

「あいつはまだ綺麗なままだった。ヒデェもんだよ」

「…惨いものですね」

斉藤はそう答えた。

他の市中に倒れている会津藩士はゴミのように詰め込まれ、捨てられている。
降伏後の会津は酷いものであった。

藩士の死体をバラバラに斬ったり、性器を切り取ったりと本当に酷かったという。

沖田はすぐに鋭い目付きを戻すと、何事もなかったかのように干菓子を食べ始める。


結局、市村は土方に紛らわしいと小突かれただけで、蕎麦にありつけた。
あんな子犬のような目で見られると仕方がない。


それに市村はちょうど成長期真っ盛りだ。
よく今まで耐えていたなと思う。


グーっと美海のお腹が鳴った。


美海は干菓子を口に運ぶと、土方を見た。
困ったようにガシガシと頭を掻いている。


少しは張っている気が緩んでくれたら良いのだが、相変わらず辺りを警戒している。

この中では土方が最年長だから、うかうかとしていられないのだろう。
  


Posted by energyelaine at 01:42Comments(0)

2025年01月07日

対する新政府軍の数は旧幕府軍の二倍

対する新政府軍の数は旧幕府軍の二倍を更に上回る2000名。
明らかな戦略差で既に大鳥隊はボロボロ。
最初にいた会津藩兵は敗走し、伝習隊は大打撃を受けていた。


既に早朝の濃霧が出ている頃から戦いは始まっていたという。

「……っ…直ぐに加勢する!新撰組!俺に続けっ!」

土方はそう叫ぶと先人を切って走り出した。
それに続き、美海達も後を追う。

スラリと刀を抜いて、斬った。

「打てぇ!!」


パンパンパンパンッ!!

後ろから大鳥が援護し、射撃隊を潰していく。

「……なに!?」


射撃隊が崩れ、土方が敵地に一気に突っ込もうとするとそこから更に待ち構えていた射撃隊が姿を現した。

「土方さん!!」

沖田が叫ぶ。

「くそっ…!一旦戻れぇ!!」

新撰組の登場で勢いを着けた旧幕府軍だったが、この大きな戦力差には敵わなかった。
何故、こんなに差がうまれたか。

ここまでの白河口の戦いでもかなりの戦力を消耗したが、今回会津は攻められるのは中山峠だと判断した。

しかし実際には新政府軍は裏をかき、母成峠に戦力を集中させた。

大鳥はそれを見切っていたが、こちらが用意できた兵力はたったの700名。
少なすぎた。


「打て!打て!打てぇ!!」

戦場に大鳥の怒涛の声が響き渡る。https://annapersonal.joomla.com/2-uncategorised/2-2024-12-30-14-62-70 https://debsyking786.livedoor.blog/archives/8279902.html https://plaza.rakuten.co.jp/johnsmith786/diary/202412250000/


「土方さん!あそこを潰すのは待っていられない!仕方ないです!このまま刀で突っ込みましょう!」

沖田はそう叫んだ。

「くっ……。そうだな…」

「土方さんは私の後ろにいてください!」

「はぁ!?」

土方は顎を大きく開けた。


「今日の死番は私です」


汗を垂らしながらニィッと沖田は笑った。
以前までとは違った、強気な顔だった。



きっと、近藤が死んだ今、自分が土方を守らなければならない。そう決めた。


無駄に夜な夜な考え込んでいたわけではない。


「待って!死番なら私もですよ!」

「美海さん!!」

美海も沖田の隣に立つと、前をしっかり見据えた。


「いや、あなたは…」

「私は一番隊です。なら私も死番です。違いますか?」


「………そうですね!」

沖田は大きく頷いた。


「また昔みたいに、二人で背中合わせて戦いましょうよ!きっと、大丈夫」


美海も決意を固め、強く刀を握り直す。

「いきますよ」

「はい!!」

二人は銃弾の降り注ぐ中、一気に走った。

「皆!総司と美海に続けぇ!!」


「「「おぉぉおお!!」」」


再び仕切り直し、新撰組は敵地に突っ込んだ。


突っ込んだ。

突っ込んだは良かった。


だが、母成峠はものの1日も掛からず制圧され、新撰組や大鳥、佐川の努力は虚しく、苦しくも惨敗に終わった。

兵力はほとんど残っていない。
母成峠は焼け野原。
伝習隊は壊滅状態。


なにもかもが、不利な状況に陥っていた。


その後、凄まじい勢いで新政府軍は進軍し、あっという間に猪苗代城を制圧すると火を放ち、直ぐに会津若松城へと向かった。

道は開かれてしまった。


いよいよのんびりはしていられない。

これがもたらした影響は芳しくなく、奥羽越列藩同盟国である、仙台藩、米沢藩などが次々に降伏しだした。


「土方さん…これはまずいですね…」

「あぁ…」

一応傷まみれではあるが、死番を勤めた美海、沖田も生きている。

今は新撰組で集まり、次なる策を立てているところだ。


「どうしましょうか」


「とりあえず、今からでも会津城に向かい、参戦するべきじゃねぇか。一度突っ込んだ首だ。放っておけねぇ」

土方の言葉に一同は頷いた。

なんだか今回の戦いで、そりゃあ死の恐怖は拭えないけど、良い意味で吹っ切れた気がする。
  


Posted by energyelaine at 01:21Comments(0)

2025年01月07日

なんとなく美海には想像がついた。

なんとなく美海には想像がついた。

だが、あれは危険すぎる。

少しは自分の身のことも大事にしてほしい。

「土方くんは怖じ気づく兵士達の先頭に立って、自分が一番に突っ込んでいったんだ」

「そういう人なんです」

沖田は頷いた。

「本当に今回はよくやってくれたと思う。流石新撰組の副長だ」

大鳥は覚悟を決めたように美海と沖田を見た。


「土方くんに伝えてくれ」

「はぁ」

美海は曖昧に答えた。


「『悪かった。君のことは認める。早く回復して、また合流してくれ』」

「それって…」

大鳥は困ったように笑った。

「彼の実力は本物だ。彼の力が必要なんだ。だから、席は開けて待っているぞ」

「そんなの自分で伝えてくださいよ」

美海はシレッと言った。

「柄じゃないんだ」


大鳥はまた困ったように笑った。
憎めない人だ。

「全く。似た者同士ですね。そりゃあ仲が悪いはずだ」 https://carinacyril786.livedoor.blog/archives/6358904.html
http://carina.zohosites.com/ https://carinacyril786.livedoor.blog/archives/6358932.html
沖田はなんだか嬉しそうに言った。

「わかりました。確かに伝えておきます」

「頼んだぞ。私はこれで失礼させてもらう」

「早いですね。お茶でも出しますよ?」

美海は首を傾げた。

「いや、結構。これからの話し合いがあるんだ」

「そうですか。ではまた」

「あぁ。また後程、蝦夷地で会おう」

大鳥は手を挙げて去っていった。

また、か。

美海は自然と頬を緩めた。


土方が陥落させた宇都宮城は、数日後、東山道総督府からの援軍と合流した官軍に呆気なくに取り返された。

土方が負った傷は中々に酷くて、私達は伝習隊と会津へ行く途中に、療養していくことになった。


「土方さん…大丈夫ですか?」

「あぁ……」


1日目、土方が城を落とした日は旧幕府軍は2200人。
土方は別動隊として大鳥本隊と東西から挟み撃ちする予定であった。


ちなみにその中の新撰組は30人。
来ていたのは伝習隊、歩兵第七連隊、桑名藩、回天隊など。

土方はその中で参謀を任されていたようだ。
ちなみに大鳥は総督。

邪険に扱ってしまったが、結構すごい人だったようだ。


土方は道すがら家々に放火していったらしい。

上手いタイミングなのかそれを分かっていてなのか、宇都宮には南東の風が吹いて宇都宮城下にはものすごい勢いで火がまわった。

寺町も構わず放火し、その時寺に軟禁されていた老中を救出。


その後は回天隊は今小路門へたどり着くものの隊長が銃にやられ苦戦。
同時刻に新撰組は中河原門、下河原門へ接近するも、宇都宮城守備隊により戦死者続出。

竹藪を挟んでの壮絶な攻防戦に入ったが、どういう分けかどんどん官軍は下がって行く。

一旦城に退いたが、よっぽど焦っていたのか橋は落とさなかったため旧幕府軍は簡単に侵入。

宇都宮城は土方の放火により火の海。

ちなみにこの時歩兵隊が使っていた銃は標準より射撃間が短く、射程距離も倍だったとされている。


官軍は逃げ場を失い、これに圧倒され退いたはずだった。

この夜は宇都宮城の炎は消えずに燃えつづけたという。だが、官軍が引いたのも戦略あってのこと。
ただ引いたわけではなかった。


今回の土方隊からの宇都宮奇襲を守り切ったとしても、北西から迫ってくる大鳥本隊が到着してしまえば足元をすくわれる。
  


Posted by energyelaine at 00:30Comments(0)

2025年01月01日

しばらく東に下った。

しばらく東に下った。
段々と人気が増えてくる。
土方が急に止まって振り返った。

「?」

美海は首を傾げる。


「どうしたんですか土方さん」

沖田も土方につられ、後ろを振り返った。


「お前ら」

美海は自分に指を差す。
土方は頷いた。

「お前もだ総司。というかお前だ」

「へ?」

沖田は土方の方を向いた。

「お前らとはここで別れる」

「「はい!?」」


二人は声を裏返した。


「え、ちょっと待ってくださいよ。よくわかりません」

ポカンとしている沖田の変わりに美海が口を開く。



「そのままだ。お前達はここから先は連れていけない。この先にある民家に泊まるんだ」

土方はポーカーフェイスなままで淡々と言った。https://blog.aujourdhui.com/jennifer9922/2711246/12300---12371---12371---12425---12408---12435---12363---12425---12289---23665---23822---12373.html https://avisterry.futbolowo.pl/news/article/news-38 https://www.beclass.com/rid=294db4f6773e9dce58c5

「………れは…」

沖田が下を向いたまま何か呟いた。


「あ?」


「…それは私が病気だからですか?」
少し声が震えている。

「私が病気だからまた一緒に行けないんですか?また……。さっき一緒に行くってついて行くって言ったじゃないですか!」

沖田は土方を睨み付けた。

「そうだよ。お前が病気だからだよ」

土方もそれに怯まずに答える。
後ろで少ない隊士が待っていた。

沖田は顔を歪めた。

そのとおりだけど……。

もうちょっと優しく言えないのか。
また…置いていかれる。
私の身体はいつになったら治るのだろう。


「お前は本当に迷惑なんだよ」

沖田は目を見開いた。

………迷惑…。

流石の沖田も傷つく。


「土方さん!」

美海は土方に怒鳴った。


「本当のことじゃねぇか!お前らには一刻でも早く戦闘に戻ってきてほしいんだよ!しょうもない募兵なんかに言って治りが遅れたら迷惑なんだよ!」

「え」

沖田は目を点にした。


「何を勘違いしてるか知らねぇがなぁすぐ甲州行きが決まったら迎えに来るぞ?それまでにしっかり休んどけ。
今までの分しっかり働いてもらうからな。場合に寄っちゃ総司。お前戦闘に出すからな」

「え!?」

沖田は段々と目の輝きを取り戻す。


「歳。先行っていいか?」

近藤が呆れた顔で立っていた。

「おう」

「よし。進むぞ~!」

再び隊は動き出した。



ポンッ

「総司。勘違いもほどほどにな」

後ろから頭を軽く叩かれる。
原田がニヤニヤしながら去っていった。


「美海。よろしくな」

永倉も側で苦笑いすると去っていった。

段々と沖田の顔が赤くなっていく。

「そういうことだから早く治せ。ほら行くぞ」

どうやら土方は民家まで連れていってくれるらしい。
呆然と立つ沖田を余所に美海は後を追いかけた。


「置いていって大丈夫なんですか?」

美海と土方は小道を黙々と歩いていた。
太陽が真上にある。正午だ。

「大丈夫だ。すぐ来るだろう」

どっちかというと沖田さんをメインで連れていかなければならないと思う。
あ、でも故郷が江戸なら分かるのかな?

現在は江戸の町外れにいる。田んぼがかなり多く、なんだか空気が良い。


「もうちょっと言い方考えましょうよ。本当にびっくりしました」

「でも間違いではないだろ?」

「まぁそうですけどぉ…」

腑に落ちない。


「それより美海」

「はい?」

土方は真剣な顔で美海を見ている。


「お前と二人になるのを待っていた」


え?え?え?
これは昔読んだ少女漫画的展開!?


美海は無駄に学習能力がある。


駄目だ!土方さんには悪いけど私には沖田さんがいる…!
今から気合いをいれて頑張ろうってとこで悪いけどここは断るしかない!



美海は目をカッと開いた。

「美海」

「はい!」




「お前隙を見て逃げろ」

「はい!……は…?え?」
美海は固まった。

「それは、さっきと同じ意味ですか?」


「聞こえなかったか?隙を見て逃げろと言ったんだ」

土方は冗談を言っている風ではない。
  


Posted by energyelaine at 01:47Comments(0)
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